仕 事
「日常生活と健康」の項目の最後に仕事を挙げましたが、最初にしたいぐらい比重は高いと 言わざるを得ません。男性の場合は特にその傾向が強いと思います。仕事抜きにしては語れ ないことが多いからです。
生活の糧を得ている仕事には違いありませんが、男性にとっては社会的な地位の獲得という ものが付きまといます。肩書きともいいます。
会社にいても、役所にいても考えることは一緒。それはへまをしないことです。そうすれば 同期の仲間よりも先に「良い肩書き」がもらえるからです。自分がへまをしないことも大切 なことですが、仲間にへまをさせるようにし向けることはもっと大切なことです。
このような熾烈な日常の戦いに明け暮れるうちに、いつしか正義の定義も根底から崩れてし まいます。自分の出世を妨げるものすべてが悪であるとまで思うようになったら重症患者と いわなければなりません。
また、仕事一途人間と呼ばれる人に多いのが、「自分がいなければ○○が困る」と思いこん でいる人たちです。このような人には、仕事の良くできる人が多いのが特徴です。営業成績 が抜群とか、管理能力や事務能力が桁外れに優れているなど、誰もが認める高い能力を持っ ている人に多い仕事人間です。
しかし、このような人がもしも大病をして入院するようなことになったら、この会社、職場 はたちまち崩壊してしまうでしょうか。
いえ。そんなことは決してありません。あなたの代替はいくらでもいるということを忘れて はいけません。会社も職場も「仕事人間」がいなくなったからといって、何一つ困るような ことはないのです。「自分がいなければ」と思うのは、単なる幻想に過ぎないのだというこ とを知らなければなりません。

仕事で緊張しているとは余り意識していなくても、しくじってはいけない、と思うだけでそ の分しくじらないようにと緊張していることになります。
この緊張が問題なのです。
その問題とは、アドレナリンという物質が緊張する度に分泌されることです。アドレナリン が分泌されると、副腎皮質ホルモンの分泌を促し、これが血管を収縮させたるために血圧が 上昇することになるのです。また、血糖値を上昇させたり、筋肉を硬直させたりもします。 したがって、緊張を強いられることの多い仕事人間がなりやすい病気や症状は、高血圧症、 糖尿病、肩こり、狭心症、脳梗塞、心筋梗塞などが主に考えられますが、このような病気や 症状にならないためには、まずなによりも普段の緊張感から解放されることが大切です。
肩の力を抜き楽な気持ちでいきましょう。平常心を失わず、勝つことのみにとらわれず、他 人に戦果を分け与えるぐらいの太っ腹で毎日を生きれば大丈夫です。(完)